STEP2では、テーマに関する知識と発想力を身につけます。たとえば、下記のようなテーマだとします。
(テーマ例)
【最近の日本語は乱れていると思いますか。あなたの考えを自由に書きなさい。】
自由に書きなさいと言われても、「乱れ」とはどのようなことなのか。言葉が乱れるとは、どのようなことなのか分かっていないと書けませんよね。
このようなテーマの場合、どのような知識を学ぶのか少しだけ紹介しておきますね。
まず小論文で大切なのは「・・・とは何か」という意味を考えることです。今回なら、「言葉とは何か」という意味を考えることです。最近の若者の中には、言葉はコミュニケーションの道具だから伝わればそれでよいという人がいるようです。本当に、言葉とは単なるコミュニケーションの道具なのでしょうか?
わたしはそうは思いません。言葉は、長い年月をかけて伝わってきたものです。伝統文化の代表ともいえると考えています。奈良時代から短歌は詠まれてきました。雨音や虫の音を聞き、四季に応じた情緒を感じ、それを歌にした。愛の歌もあれば、亡き人をしのぶ歌もある。つまり、言葉というのは心を込めて伝え、受け取る側も心で受け取る。それが、言葉というものだと思います。伝わればそれでいいというのは、あまりに乱暴な考えではないでしょうか?
したがって、相手の心に響かない場合、「乱れ」と考えていいのだと思います。たとえば、お年寄りが聞き取れない早口。ほとんどの大人が理解できない短縮言葉。相手のことを考えて発していない場合、それは「乱れ」なのでしょう。
「言葉の乱れ」とは、どういうことなのか。あなたも考えてみてください。
※このステップ2では、物事の「本質」を学びます。とても重要なので、実際のテキストでは、理解しやすいようにかなり詳しく説明しています。
※どのようなことを考えればよいのか「発想力」も学びます。したがって、次第にどんなテーマでも、「ピン!」とくるようになるのです。 |